締め切りが伸びるとかえって完成が遅れるという不思議ミラクル
                                         ――――グリの街の碑に刻まれた言葉
なるほど、どうやら真理らしい。先人は偉大だ。



さて、灰羽史上初の試み、WEB同人誌はいかがだったでしょうか。
同人誌というより作品展な感じですね。皆様力作揃いでステキ過ぎます。
ホームページをお持ちの作者様には、各作品のページからリンクを貼ってありますので
是非そちらにも御感想などを寄せられると良い感じだと思います。



*** 庭について ***



『灰羽の庭』は、恐るべき偶然の連続によって出来ている。
これは当然のことであるけれどやはり奇跡なのだと思う。
この庭でたくさんの人が出会い、触発され、
何かを作り出そうとしたり、ホームページを作ってみようと思い立ったり、
新境地に招待されたり、絆を広げ合ったり、WEB同人誌をつくったり
している。

僕はこの庭で、
人のつながりによって生まれる大いなる流れというものの片鱗を垣間見た。
このWEB同人誌というものは、その流れの途中に建てられた石碑のようなものであるという気がしてならない。



*** 最後に ***



この企画のきっかけを与えて下さったぶっちぃ様、
作品を寄せてくださった作者様、
あたたかく見守り励まして下さった皆様
灰羽の生みの親 安倍吉俊様、
たくさんたくさんのみんな
ありがとうございました。

2004年12月23日
シーズン



* * * 作品を投稿して下さった皆様 * * *



151cm様

A.sasaki様 (昼下がりのタオルケット

hada様

HEY様 (HEY's HomePage

h-ziro様

itsuki様

k-k様

K-night様

MO-85様 (雌伏の日々

Yasunoん様,ドライアイ様 (鋼花製作所

あ〜る戦闘集団様 (Rカンプクルッペ

岩澄舞様 (B.O.D

カイエ様

けろよん様

こじょ様 (Hail 2 U !!

しいな様 (奇形人形

純朴田舎少年様 (純朴田舎少年のページ

人馬力様

須川様 (脊式 -SEKISIKI-

ストーン様

底辺様 (black chocolate

なおたん様 (鎮守の森

なごやん様 (にとろうぉ〜く

なぞでか様

名無しAA書き様

みろりん様

ユニカ様

よう様 (羽の雫


(数英50音順)









もくじにもどる





































井戸がある。
しかしこの井戸はなかなかやっかいなもので
気まぐれに水を湧き出すという扱いにくいものだ。
ある日のこと。
ふとした偶然で 井戸の底に石が落ちた。
石は小さかった。
しかしそれは今まで見たことがないような
淡い色をした宝石だった。
井戸の底
静かに張った水面はゆらぎ
やがて大きな波紋をこしらえた。
波は井戸の壁面にぶつかり 更に大きな波を起こす。
それを繰り返すうち いつしか井戸の水は溢れんばかりにかさを増していた。
井戸を訪れた持ち主はそれを見て驚き 考えた。 さてこの水をどうしたものか。

ひとつ説明を加えておくならば この井戸の持ち主は大層な面倒くさがり屋であった。
そして面倒くさがりな上に 手抜きが大好きであった。

彼はひとまずその水を放っておくことにした。 というか 単にどうすればいいかわからなかったのだ。
ある日 彼は忘れ物をした旅人に出会った。
彼は珍しく人助けをしようと思い立った。 自分の井戸の水をあげようと思ったのだ。
急いで井戸のもとへ駆け戻ると 井戸からは水が溢れていた。
溢れた水は土を潤し そこには瑞々しい草木と小さな花が咲いていた。
彼はそれに気を良くし 自分が面倒くさがり屋なことも忘れて 伸びた草を刈り込んだ。

これはなかなか良い出来だ。

彼はその場所を自分の庭とし 友を招いた。
庭を訪れた友は言った。 もっとたくさんの人にも来てもらおうじゃないか。
彼らが蜘蛛の糸の上に看板を立てると やがて庭はたくさんの人で賑わった。

実は 井戸の持ち主が作った庭は 彼が言うほど良い出来ではなかった。
しかし人々は ある日空から降ってきた宝石の話をするために 何度もこの庭を訪れてくれるのだった。
井戸の持ち主は 宝石とたくさんの人々に深く感謝した。

やがて宝石の雨は降り止んだ。
それはこの世界における法則であり、つまり仕方のないことであり、誰もがそれを承知していた。
庭を訪れる人は徐々に減り 話をする人もまばらになっていった。
もともと 井戸をあふれさせた宝石の話をしたいがために作られたと言ってもいいその庭が
宝石の雨が止み 時が経過するにつれて閑散としていくのは道理であった。

良くも悪くも井戸の持ち主は何もしなかった。

ある日
古くから庭を訪れ愛してくれていた男が言った。

宝石が降ったあの日から ふたつの太陽が空を越えた。
記憶は霞み 石の柱は崩れていくものだ。
しかしそれを心得たところで 胸を打つ寂しさは紛らわせられぬ。
何か我々に出来ることはないだろうか。

庭は再び活気づいた。
誰もが心のどこかできっかけを待っていたのかもしれない。
本来それは井戸の持ち主の役割であった筈なのだが。

彼は寄せられる人々の声の中で
井戸の奥深くに箱を沈めた。
箱の中には手紙が入っていた。 他でもない彼自身が忘れぬための手紙。



私は この不思議なつながりによってもたらされたものを 決して忘れない。
何故なら私は この庭に集う人々から再び 新たなつながりを得たのだから。

感謝を忘れてはならぬ。
決してつながりを忘れてはならぬ。

あなたたちと出会えて 本当に良かった。



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